名古屋占い部屋FORTUNA 尾関浩行です

私は19歳の頃より、人生の法則性（成功するための法則）について明確な解答を出そうと躍起になって色々な分野の本を読み漁り、これを常に模索し続けていました。但し、「成功者」の定義は個々の価値観も違うため、人によってはその概念も全く違うものになると考えています。なぜならば心身とも健康で、衣食住にも困らず、平凡な日常を送れることこそ、人生の成功者であると考える人も世の中には大勢いるからです。それ以外にも成功者の定義は様々です。しかし、私が以下に記す成功者とは、皆さんが思い描く最も分かりやすい成功者について分析しています。ここでは、彼等（成功者）が成功に至るまでの過程において人生の法則というものは果たして存在するのか、しないのか？について洞察・記述しています。

結論から言います。
人生に法則は存在しません。

「このような方策で行動・実行・努力すれば、成功できる」、という成功の法則はありません。多くの人が思い描く成功者とは、社会的な名声を得た人、世間から高い評価をされた人、億単位の高収入を得ている人、世の中を動かすほどの高い権力・地位を持つ人、その他、有名人などを思い浮かべるのではないでしょうか。繰り返しになりますが、法則性など虚構の産物です。これについて、「成功するためには、いくつかの法則は実際にある」と反論する人もいるかもしれません。例えば、「対人関係に対しての技術（ヒューマンスキル）」「コネクション」「GRIT（グリット）」「継続力」「錬金術」「人脈の重要性」「認知の改善」「占い」というものを実際に提言する人もいるでしょう。巷にはそんな本が何十万冊、何百万冊と溢れています。成功者の中には「いやいや、そうではない、運ですね」という運命論者もいるかもしれません。又は、「成功者とは血の滲むような努力の証だ、努力だ！」「ビジネスの勉強こそ大切だ！」と根性論を掲げる人もいる事でしょう。「いや、生まれ持った能力である。性格、気質だ。成功者は有能である」と優生学的な発言をする人もいるかもしれません。しかし、私が出した結論は、どれも正しくもあり、どれも正しくない、というものです。この相反する私の結論に大きな違和感を感じる方が殆どなのではないかと思いますが、真理とは矛盾なのです。従って、人生に法則はないのです。

成功に法則はない

人生というものは、未確定（確率）の数億以上の構成要素で、その人物の人生が日々作られています。そこから成功に必要な重要な要素を抜粋し、エビデンスをとったところで、そもそも人間が知覚できる数は微々たるものです。そこから生み出された法則性に実効性など全くないと考えます。即ち、ある法則を提示して、それを実行した時、シミュレーション上では理論的に達成可能（成功）でも、現実的には知覚できない構成要素が様々な角度から作用し、予測不可能な事態に直面することが多々あるということです。例えば、日々の精神状態の変動（人間の精神状態は規則性はもたない）や、突如と訪れる周囲の変化、時間の経過と共に連動する思考の変化、及び外部からの刺激、老化現象（20代から既に起こります）、社会情勢の変化、新情報を得る、等によって、人生は法則通りに進まないケースが圧倒的に多いのです。ここに記した要素ですら何百万の１程度の要素でしかありません。面白いもので、法則通りに人生が「途中まで」は、進む人も何故か存在します。しかし、私は多くの成功者の人生（一生）を俯瞰的に見たときに、実に千差万別であり、人生の法則などというものは、この世に存在しない事に気づかされるのです。そして同時に、成功するための努力や、努力の方向性などといった考え方も完全に否定されます。又、成功者が偉いという議論もナンセンスとなります。

人生の法則とタロット

私は20代まで科学が絶対であると考えていました。自宅にはNewtonなどの科学雑誌が幼少の頃からあり、小学生時代は科学雑誌ばかり見ているような少年でした。当時の私はロジカルなものに異常な執着を持っていたのです。科学と論理で人生を把握し、人生の法則性を見つけようとしていました。ところが、30歳のある時期から不思議とスピリチュアルに関心が移り、人生を左右するものは「運」、又は「運に近いようなもの」であると考えるようになりました。人の精神状態のベクトルも環境、タイミング、偶然性など様々な要素の組合せで決定されますので、＜思考の質や幅＞も運の要素が大きいものだと考えるようにもなりました。これは自分自身にとって大きな発見でもあり、とても大きな変化でした。「なぜ自分はそうなったのか？」これに関しては理論でどうこう説明できるような性質のものではありませんので省きます。ただ、これ迄の私の過剰なまでのロジカルシンキングに大きなブレーキをかけたのは31歳の時に出会ったタロット占いです。タロットとの出会いが、これまで科学一辺倒であった私の思考に調和とバランスをもたらし、大きく思考の幅も広がり、非常に精神的に楽になった事を昨日のように覚えています。もちろん、タロットカードを手にしたことで、主観的には「非常に幸せな気分」になることはできましたが、物質的な意味においての成功の法則はタロットは示してくれません。どんなに解像度を上げて占い鑑定・分析をしても、やはり「成功の法則などない」とカードは出るのです。これは実に面白くもあり、不思議な体験でした。まるでタロットカードと会話しているような感覚です。同様に、四柱推命、九星気学、ホロスコープなどの占いにしても同じです。総じて占いというものは、蓋然性の高さを示したり、大枠では的中する側面も確かにあるのですが、それに付随し、的中した事象に対してそこに内包しているものや、日々変動する数億以上の構成要素までは占い師に分かるはずもなく、緻密に要素を推測したり、何と何が不規則な要素で、又、どの要素が連動しているのか等を特定する事は到底できるわけがないのです。これはAIにも不可能であると考えます。それができるのは、自然の創造主のみです。
即ち、科学と占い、どちらを天秤にかけても、この社会で実際に成功（生涯）するための具体的且つ、体系的な法則は存在しないというのが私の結論です。

占いの真の価値

つまり成功するための法則は存在しませんが、占いは日頃、見落としていた事柄や、新たな気づきなどを教えてくれます。そして占いという「科学的根拠が全くないもの」それらを受け入れる事で、私自身、中庸な精神状態になることもできました。それが良いのか悪いのか、不思議と、どのような苦境に立たされてもポジティブになることもできました。様々な趣味にもチャレンジしてみる気持ちにもなりました。今では歳を取る事が嬉しくて仕方ない日々が続いています。さらに、実際に「当たる」事も何度も経験しました。非常に楽しかったです。このように「占いはなぜか当たる」という現象を何度も何度も実際に体験したことは、論理的に人生の法則性、メカニズムを解き明かそうとする実に窮屈な私の思考に大きな解放感を感じさせ、今では「占い」は、自身の人生にとっても、思わぬ形で大きな楽しさと潤いをもたらすものと考えています。特にタロットカードは今となっては私に精神的エネルギーを与えると共に、時には自己内省も促し、未来の可能性を示唆したりもするかげがえのない分身とも言えます。

占い鑑定師 尾関浩行